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Cx5~ファーストインプレッション~

2012年9月現在、検索すると
車かカメラが多数ヒットしてしまうワード「CX5」。
当然この記事にも、それらの情報を求める方々が
やって来られるだろうと予想しますが、あいにくウチで書いているのは
Adam Beane Industriesの造型用新素材であるCx5についてです。

というわけで。

この度、Cx5のサンプルを入手しました。
(何回かに渡って)レビューしようと思います。
Cx5_01

コメント欄で以前、気になっている素材として
軽く紹介したことがありますけど、記事として書くのは初めてなので
まずはCx5についての説明から。

原型師としてマクファーレンのスポーツ系フィギュアの
原型を作ってきたアダム・ビーン氏が、造形用に開発した
ニューマテリアル、それがCx5です。

以下の動画を見ていただくと、どういう素材かがわかると思います。

個人的な意見になってしまうかもしれませんが、通常
キャスタリンなどの他の粘土系ワックスでは、手で持って造型していると
ディテールがダレるなど常温での硬さが足りません。
一方、常温で充分な硬さのあるワックスは、ブロックからの削り出し、
または油土で作ったラフからの変換~その後の盛りはワックスペンで行う、
といった使用法に適していて、粘土のようには使えません。
しかしCx5は「温かい時は粘土のように扱え、
冷めるとプラスチックのように硬くなる」という。

最初にアダム・ビーン氏のHPでこういう記述を見た時から「こ、これは!」と、
すぐに食い付きました。それまでに自分でも、そういうワックスを目指して
何度か調合を試みながら完成には至っていなかったからです。

(アダム・ビーン氏はCx5をワックスだとは表現していなかったかもしれません。
いちおう、作業にワックスペン等の熱器具を使用することもあって、
こちらで勝手にワックス系に分類していますが)

果たして「ライク粘土&プラスチック」は本当なのか。
はやる気持ちを抑え、まずは現在のウチの作業場環境。
室温29度、湿度60パーセント。(エアコンなし)

本当は真夏の環境で作業可能かどうかを調べたかったので、
ワンフェス前辺りに入手出来ていれば一番良かったんですけど、まあ仕方なし。

Cx5_02
入手したサンプルは1/2ポンド。
4つのブロックが板チョコのようにくっついていて、
ひとつのブロックの一辺は5センチ弱。厚みは約2センチ。
(販売単位はブロック8つの1ポンドではないかと思われます)

裏はこんな感じ。
Cx5_03
少しヒケているのがわかります。
(ワックスは溶かして型に流した後にヒケます)

色がグレーなのは良いですね。
最近はグレーの素材も多くなってきました。
不透明なのも良し。
光沢に関しては、表側はツヤツヤですが
これは型の表面がツルツルしているためだと思うので、
裏のツヤなし~半光沢くらいのが本来の表面の状態でしょう。
ワックスはイジり具合で光沢が出やすい素材で、それが
見栄えを良くしたりもしますが、個人的には
出来るだけ反射が少ない方が造型しやすいです。
Cx5がどんな感じか、この辺は自分で
使い始めてみないとわかりませんね。

手触りはこの状態ではサラサラしていてベタつきはなく、
また、匂いも特にありません。
(かすかに植物系の匂いがするような気がしますが、
包み紙の香りにも思え、判断できず)
ただ手触りも匂いも、あくまでも常温の場合で、
温めると変化すると思いますので念のため。

そして(自分にとっては肝心な)常温での硬さは、、。
板チョコのようになってはいますが、手で割ることは難しいし、
刻印部分や角を指でこすってみても、目に見えてダレるということはありません。
爪の痕を付けることはできますが、感触としてはけっこう硬めな印象です。
Cx5_04
試しにアバウトな方法ですけど、ジュエリー用ハードワックス(ferrisのグリーン)
にも爪痕をつけて硬さを比べてみましたが、それと同等か、
Cx5の方がやや劣る程度。他にAzbroWaxという
キャスティング専用のそこそこ硬いワックスがあるんですが、
こちらはCx5よりも深く痕が付きました。
ZENとCastileneは痕を付けやすいので、それらと比べれば
当然Cx5の方が硬い。

ファーストインプレッションとしては
好印象という感じでしょうか。届いてみたらガッカリした
ってところは特にありません。

と、いったところで、
この続きは次回また。

ところでこのCx5。
価格や販売方法などは残念ながら現時点ではよくわかりません。
とにかくその辺の情報の出し方に若干の不安を感じずにはいられませんが、
とりあえず今回のサンプル送付で大仕事が一段落しているはずで、また
向こうも商売だと思うので、近日中にはホームページ等が何かしら
更新されるのではないでしょうか。断言は出来ませんけど。

追記
ホームページにあるブログが更新されていました。
やはり近日中に販売開始の発表があるようです。

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Comments

お久しぶりです。
これって「いつ予約が始まるんだー!」って前に紹介してたアレですよね。

動画を見ると素材が凄いのか腕前が凄いのか分りませんが…
2本目の動画は凄い豪快な使い方してますね。
旋盤とかドリルとか。

まなべさんも素材マニアでしょうか?

自分は最近コスプレ方面に興味が出て無駄に新素材の知識が広がりました…

まあ仕事にも直結してるので問題ないのですが。


個人的にはワックスツールではなくクレイツールやポリパテとの
近似性が見たいです。緩めの状態でカッター通るのかとか断面とか。

Posted by: | September 20, 2012 at 05:56 PM

お久しぶりです。
そうです。コメント書いてから1年以上経ちますが、
ようやくサンプル入手できました。

粘土状になるワックスで、旋盤も利用できるというのは
ちょっと凄いですね。本当にあんなにシャープに
出来上がるのか、ウチに旋盤はありませんが、
簡易的な方法ででもちょっとやってみたいです。
緩めの状態でカッター等は、後日試してみましょう。

コスプレは作るものが1/1で、
場所をとりそうですね笑

自分は素材マニアといえるほど、それぞれの
素材に詳しくはないですねえ。化学の知識もないので、
検証したりするのも適当な感じです。
とりあえず良さそうなものがあったら、自分で
試してみたいという気持ちは強いんですが。

Posted by: グレイクレイまなべ | September 20, 2012 at 07:57 PM

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